『ロマン・ポルノ伝説1971-1988』

http://www.wowow.co.jp/pg/detail/066318001/index.php
ようやく見られました。86分間楽しかったです!
(浜野さん情報に感謝します!)
西村昭五郎さんや中川梨絵さんのお元気な様子、
豊富な資料を駆使したボリュームたっぷりな構成など
「社史」としては文句なしの出来上がりでした。
(1971年当時の再建案にある「大型映画」「児童映画」
 そして「小型映画」…ってのが妙に可笑しかったです)


でも、放送中ずーっと「ロマン・ポルノ」の
「・(ナカグロ)」が気になったんですが。


西村・田中登神代辰巳…といった代表的監督、
「竹田かほり以前」「以後」と言いたくなる女優史、
団鬼六もの」「海女もの」などのシリーズ紹介と、
とってもわかりやすい構成で楽しめました。
でもここまでは、ロッポニカ誕生時に劇場で配ってた(苦笑)
ロマンポルノ17年史の小冊子と変わらない気もするので、
「社史」以上の突っ込みも見てみたかった気が…。
「ロマンポルノ裁判」当時の摘発作品の"他1本"って表記に
やっぱり「社史」的には『女高生芸者』は差別されてるんだな…
と思ったら美保純さんのデビュー作は
「ロマン・ポルノ『制服 処女のいたみ』」って出てくるし。
(『制服処女のいたみ』ってつなげて書くと今はマズいのかな?
 風営法の規制で改題したのは『痴漢とスカート』……わ〜、懐かしい)
「文化公害」とまで言われた逆境にどう立ち向かったか、
その辺までつっこんでくださったら嬉しいんですけど、
まあ「社史」だから…。
(『日活ロマンポルノ異聞―国家を嫉妬させた映画監督・山口清一郎』が良い本でしたしね!)


そして番組最後の、にっかつロマンポルノ
「最後のプログラムピクチャー」というコメントには
「そうかなあ?」と思っちゃいました。
数年前、今は亡き某館のヤマガタ特集にお越しくださって、
ドキュメンタリー映画もプログラムピクチャー化したら活気が出るんじゃない?」
とおっしゃったZ監督(←イニシャルでもバレバレ)のお言葉は、
ご本人が「プログラムピクチャー出身」という意識があったからだと
思いますし。


で、86分の番組の間じゅう気になった「・(ナカグロ)」。
まあ、リアルタイムの「ロマンポルノ」を知らない世代が
新たに捉え直した「ロマン・ポルノ」ということなら、
それもまた、ちょっとおもしろいのかも…と思いました。
かつての「日活」とその後の「にっかつ」、そして今の「日活」は
ぜんぜん別の会社と言ってもよさそうですし。
今後も再放送を希望しまーす。