熱風2009年11月号

http://www.ghibli.jp/shuppan/np.html
書泉に立ち寄るたびにいただくジブリの「非売品」雑誌。
今号は12月にリバイバル公開される(ディズニー提供!)
フライシャーの『バッタ君 町に行く』特集。
http://www.ghibli-museum.jp/batta/


宮崎駿さんへのインタビュー
『「世界は動いているから動かしたいんだ」という思い
 「バッタ君 町に行く」と""アニメーションをめぐって』
が、いつもの”舌"好調なハヤオ節でステキです。


▽なるほどと思ったところ

ーおもしろいと思えるような要素が随所にある映画だったのに、なぜヒットしなかったのでしょう。
宮崎 ヒーロー性がなかったからです。アニメーションって男が主人公の映画でヒーロー性がないものって当らないんですよ。男の子を主人公にしてアニメーションをつくっても、その男の子が何も持っていない場合、これから修業してひとかどのものになるしかないんです。だけど、ヒーローものというのは修業が終わった後ですよね。仮面ライダーウルトラマンが修業中とは思えないから。(p.8〜9)

宮崎 …「天空の城ラピュタ」(1986)も全然お客が来ませんでしたから。それでほんとうに10年もたってから「あの映画が一番好きです」とかいうやつが出てくる(笑)。少年が主人公の映画なんて見たくないんです。今から僕らが少年を主人公にした映画をつくってもやっぱり客はこないです。それは自信を持って言えますけれど、だからこそやらなければいけないとも言っているんですけどね。(p.9)


▽ほほー、と思ったところ

宮崎 …だから最後の台詞、「人間が虫みたいだ」と虫たちが上から言っているのは別に文明論的な意味はなくて、貧乏人は下にいると思っている言葉ですよね。あれに深い意味はないです。

見ろ!人がゴミのようだ!」のルーツはここなのかも?


▽ニヤリとしちゃうところ

宮崎 僕はほんとうにおもしろいと思うのですが、例えば民俗学者宮本常一の古い、昭和30年代頃の写真を見るでしょう。それからいろいろな地方の自治体が古い写真を集めて写真集を出すじゃない。探すと、どんな時代にも女の子はかわいい子がいるんです。(p.9)

…さすが。ご覧になるところが違いますね(いろんな意味で感心)


マックス・フライシャー アニメーションの天才的変革者

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↑うっかり今頃気付いたんですが、
あの『海底二万哩』のリチャード・フライシャー監督による
「お父さんについて」の本なんですね。わあー、楽しみです。
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