クチコミズム〜5・6月のベストテン!

shimizu43102009-07-09

1.時々迷々
「声なきメッセージ」「働かざる者」「おじいちゃんといっしょ」「あぜ道クロスロード」
脚本:萩生田宏治渡辺謙作戌井昭人
http://www.nhk.or.jp/mayomayo/

毎回待ち遠しい新番組(笑) 1本としてハズレのない驚異の劇空間!
遂に芥川賞候補作家も執筆!!(←もちろん順序は逆ですが)
そして子供たちがいわゆる「子役」に留まらず、
きっちりと子供としての存在を主張する演出方針にも拍手!

2.誘惑
1957年 脚本:大橋参吉こと井手俊郎 監督:中平康

噂の中平おしゃれ劇場をようやく拝見。
「誘惑」応援団長・浜野さんに感謝!
(団長のマニフェスト(?)→ http://hmnkn.exblog.jp/11460796/
レフト幸子さんたち前衛華道家グループのしっちゃかめっちゃかで
お腹いっぱい楽しんだ後、
メインディッシュたる「誘惑の精」芦川いづみさんが登場した時に
まだ小一時間という異常なハイテンポに半ば呆れました!
岡本"爆発"太郎、東郷"モンブラン"青児、
勅使河原"前衛パパ"蒼風らの文化人ゲストとともに、
前衛画家グループに紛れ込んでる天本英"生"さんも要チェック。

3.二匹の牝犬
1964年 脚本:下飯坂菊馬 監督:渡邊祐介
http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20090511

今となっては超ゼイタクな風俗映画。
真由美さんの小悪魔agehaっぷり&魔子さんの肉食系女子っぷりに降参!
文学座オールスター(杉村春子先生を除く)のムダな熱演にも乾杯!!

4.わが街わが青春 石川さゆり水俣熱唱
1978年 監督:土本典昭
http://www.cine.co.jp/php/detail.php?siglo_info_seq=18

ゆふいん文化・記録映画祭でようやく拝見。
土本さん自ら「娯楽性のあるドキュメンタリー」と仰った通り、
患者のお兄さんお姉さんの奮闘努力喜怒哀楽に場内感涙。
病院を訪問する石川さゆりさん(20歳)のジーンズ姿に男性客ノックアウト(恥)

5.福岡にんげん交差点「きょうも角打ちであいましょう」
制作:NHK福岡
NHKネットクラブ エラー

この頃、NHKの地方&若手によるドキュメンタリーで
ナレーションを用いない番組が時々出てくるようになりましたけど
(BSハイビジョンの「カメラマンシリーズ」とか)
その中でも印象深かった一本、北九州の立ち飲み屋さんの人間模様を
「客のひとり」として淡々と綴る30分の、なんと心地よいこと!
「客観的」なフリをしたがるテレビの中で「主観」に自覚的な編集方針が
よかったです(カメラに尾行されていた犬がビクッとするカットが最高!)
惜しむらくは、スタッフクレジットも入れてほしかったですね〜。
店の常連のおじさん達の嬉しそうなリアクションから推測するに、
女性スタッフによる取材とお見受けしましたが…?

6.三日月情話
1976年 脚本:佐々木守 監督:真船禎・萩原鐵太郎
http://members.at.infoseek.co.jp/mamoru1976/

所謂「昼メロ」を見に来たお客さんに、
騎馬民族征服王朝説」を滔々と説明する
(最終回はとうとう検証ドキュメント番組になっちゃった!)
「ありがた迷惑」という言葉さえ浮かぶマモルさんの情熱に感動しました!
これからも出でよ!「ありがた迷惑」な番組!!

7.貴族の階段
1959年 脚本:新藤兼人 監督:吉村公三郎
http://www.nihon-eiga.com/prog/002266_000.html

タカビーな妹キャラ・金田一敦子さんに激萌え(恥)
二・二六事件に行くお兄さまを救おうと「一服盛っちゃう」
暴走気味な行動がめちゃめちゃキュートでした。

8.わたしのコーヒー・サムライ〜自販機的な彼氏
2008年 監督:チャン・ヒュンユン
http://www.cwfilms.jp/coffee/

韓国ラブコメの名手、チャン・ヒュンユン監督の新作。
映像のスケールがどんどん大きくなる割には、
主人公たちの行動は相変わらず情けない…というのがいいですね。

9.婚前教育のすすめ
1965年 監督:上砂有弘
http://d.hatena.ne.jp/tancho/20090502

ある意味、大蔵新東宝〜黎明期ピンク映画にも通じるような
微妙に「説教エロ」な味わいがたまりません。

10.中学生日記「ふたりのあおい〜私たちのリカツ」
脚本:萩生田宏治 演出:河合理香
http://pid.nhk.or.jp/pid04/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20090620-31-01797

義父のダメっぷりを見かねて娘たちが「離婚貯金」するという、
時代と国境を超えて普遍性のある物語。
コドモもオトナも切実でよかったです。

次点1. 高校講座 ベーシック10
出演:蒼れいな・あんな、田中要次大日本タイポ組合 ほか
http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20090510

こちらも「ありがた迷惑」な情熱のほとばしる怪作(笑)

次点2. 土曜ワイド劇場 オフィス妻のさけび
1985年 脚本:原教子 監督:小沼勝 主演:水沢アキ
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-21969

水沢アキさんが不倫と殺人の板挟みに…という80年代土ワイ世界ですが
主人公たちの背景に「悲しみよこんにちは」の巨大看板が置いてあったり、
ヒロインの心象として、なぜか戸川純の「レーダーマン」が繰り返し流れたり
(純さんもMTVの中の人として出演)といった、
小沼監督のフシギな情熱が深く印象に残りました!
2時間ドラマが「映画」だった時代……いやー懐かしいです。
(同僚OL役としてキャピキャピしてる室井滋さんも要チェック!)